50代からの3つの備え|働き方・親の介護・終活を、順番に整える全体地図

50代からの3つの備え|働き方・親の介護・終活を、順番に整える全体地図 自分の働き方

50代の「備え」は、3つがほぼ同時に来る

先に結論を書きます。50代が備えるべきことは、大きく3つしかありません。

  1. 自分の働き方 ― 役職定年・定年後をどうするか
  2. 親の介護と仕事 ― 親の介護が始まったとき、仕事とどう両立するか
  3. 終活の準備 ― 親の終活と、自分の終活

そして大事なのは、この3つが「別々の問題」ではなく、同じ人の、同じ数年の間に、順番に(ときどき同時に)来るということです。だから1つずつバラバラに調べるより、先に全体の地図を持っておくほうが、あとがずっと楽になります。この記事はその地図です。

書いているのは、愛知県在住の50代の会社員です。役職定年まであと数年。親の介護はまだ本格化していませんが、他人事ではなくなってきました。「もう全部経験した人」の話ではなく、いま備えている最中の当事者として、調べたことと自分の準備の順番を書きます。

なぜ「50代のうちに」なのか ― 数字で見る現実

介護しながら働いている人は、全国で約365万人います。介護を理由に仕事を辞める「介護離職」は年間で約10.6万人。そして介護をしている相手の8〜9割は、親や義理の親です(総務省「就業構造基本調査」2022年)。

つまり親の介護は、50代の会社員にとって「運が悪ければ来る話」ではなく、「かなりの確率で来る、時期の問題」です。働き方のほうも同じで、役職定年は制度として決まっている会社が多く、来る時期が読めます。時期が読めるものと、確率で来るもの。どちらも「来てから慌てる」のと「順番だけ決めておく」のでは、負担がまるで違います。

全体地図:3つの備えと、最初の一歩

備えきっかけ・時期の目安最初の一歩
①自分の働き方役職定年(私の会社は57歳)の数年前から収入がどう変わるかを知る/次の選択肢(再雇用・転職・副業・資格)を並べてみる
②親の介護と仕事親の入院・転倒など、ある日突然最初の連絡先(地域包括支援センター)を知っておく/辞める前に使える制度の順番を知っておく
③終活の準備親の介護の先、または自分の50代のうちに軽く親とは「お金の場所と希望」だけ先に聞く/自分の情報の整理から始める

ポイントは、全部を今すぐ終わらせることではありません。①は時期が読めるので計画的に、②は突然来るので「知識だけ先に」、③は重い話ほど軽い入口から。これがこのサイトで勧める順番です。

備え①自分の働き方 ― 時期が読めるから、先に計画できる

私の場合、役職定年は57歳で、あと数年です。雇用自体は65歳まで続きますが、役職が外れれば給料は下がります。「60歳は遠いようで近い。他人事じゃない」――これが準備を始めた一番の理由です。

この柱で扱うのは、次のような話です。

  • 役職定年・定年後再雇用の仕組みと、収入の変わり方への備え
  • 50代の転職の現実と、転職エージェント・相談先の選び方
  • 介護の仕事への転職という選択肢(未経験・50代からの手順、初任者研修などの資格の階段)
  • 資格・学び直しの費用対効果と、取る順番

事務職はAIの影響を受けやすい時代です。だからこそ、現場の仕事や人の役に立つ資格を含めて、選択肢を早めに並べておくことに意味があります。

備え②親の介護と仕事 ― 来るのは突然。だから知識だけ先に

親の介護は、入院や転倒をきっかけに、ある日突然始まります。そのときに一番やってはいけないのは、慌てて会社を辞めることです。仕事と介護を両立するための制度は、使う順番さえ知っていれば、辞めずに済む可能性が大きく変わります。

たとえば――

  • 介護休暇:対象家族1人なら年5日、2人以上なら年10日まで。通院の付き添いのような短い用事に、時間単位でも使えます
  • 介護休業:対象家族1人につき、3回まで・通算93日まで。「介護を自分でする期間」ではなく「両立の体制を整える期間」という位置づけで、条件を満たせば雇用保険から休業前賃金の67%相当の給付金が出ます
  • 2025年4月からは、介護に直面したことを申し出た社員に、会社が制度を個別に説明する義務もできました

(数字はいずれも厚生労働省の案内に基づきます。詳しい使い方の順番は、この柱の記事で1つずつ整理します)

そして最初の連絡先は、親の住む地域の地域包括支援センターです。ここを知っているかどうかだけで、始まりの慌て方が変わります。

備え③終活の準備 ― 介護の先にある話を、軽い入口から

終活というと重く聞こえますが、順番としては介護の先に自然につながる話です。親の葬儀やお墓のことを何も知らないまま、その日を迎えるのは負担が大きい。逆に、元気なうちに「お金のありか」と「本人の希望」だけ聞いておくのは、重い話ではなく実務です。

この柱では、親の終活(家族葬など葬儀の基本と費用の考え方、お墓・霊園、エンディングノート、実家と相続の入口)と、自分の終活(50代から始めるのは情報の整理くらいまでで十分、という範囲)を扱います。

このサイトの約束

  • 体験していないことを、体験談として書きません。「調べた」「比較した」「準備している」の線で書きます
  • 制度や費用の数字は、公的な出典を確認してから書きます
  • 広告リンクを含む記事では、そのことが分かるように表示します(詳しくは「PR表記」のページへ)

私自身、3つともまだ道の途中です。だからこそ、同じ50代の人が「次に何をすればいいか」だけは迷わないように、順番の地図を1本ずつ増やしていきます。

次に読むもの

  • 備え①の最初の記事:役職定年で給料はどう変わる? 50代会社員の収入シミュレーションの考え方
  • 備え②の最初の記事:親の介護が始まったら、最初にやること・連絡する順番
  • 備え③の最初の記事:親に聞いておく最低限のこと(お金の場所と希望だけ)

出典

  • 介護しながら働く人の数・介護離職者数・介護相手の内訳:総務省「就業構造基本調査」(2022年)
  • 介護休業・介護休暇・介護休業給付金の内容:厚生労働省「介護休業制度特設サイト」(2026年11月確認)

16本の記事一覧

自分の働き方

親の介護と仕事

終活の準備

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